受験の仕組みカンタン解説

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受験は効率よく乗り切ろう!押さえておくべき点!「超」勉強法

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「超」受験法

受験には押さえるべき点というものがあります。

 

試験とは古くから行われ、すでに確立された社会的な仕組みの一つです。一定の方式に従って行われます。

つまり試験を受ける合理的なノウハウが存在します。

 

 

試験でノウハウと聞くと、本質的じゃないと思いますか?

 

確かに勉強においてテクニックに走りすぎるのはよくありません。

しかしそれはテクニックだけに頼って、勉強をしないことがよくないのです。

 

対策を練った後に全力で勉強すれば良いのです。

 

あくまでノウハウは、全力でやる勉強の補助だと理解して、時間に限りのある受験勉強を効率よく行いましょう。

 

 

この記事は経済学者・野口悠紀雄さんの書籍『「超」勉強法』を参考にしています。

 

 

 

 

 

 

受験勉強は特殊

受験勉強はかなり特殊です。

 

具体的にどのように特殊なのでしょうか?

 

 

(1)問題が与えられている。

 

当たり前だと思いましたか?  

現実の世界では当たり前ではありません。

 

やりたいことがあっても、どうしたらそれが達成できるか、はっきりしないことも多いです。

学者は、どんな研究をするかを決めること自体が、成功のために重要なステップです。

 

 

(2)正解がある。

(1)と同様、現実の世界では正解がないこともたくさんあります。

 

 

(3)出題範囲が決まっている。

範囲を超えて出題すると批判されるので、出題側は細心の注意を払っています。

しかも試験に出す問題は、簡単過ぎてもいけません。

この条件を踏まえると、試験に出せる範囲はかなり限定されます。

 

 

(4)知的な文章が出る。

論理構造がわからないような、めちゃくちゃな文は出ません。

知的な文章にはいくつか特徴があり、読みやすく、対策しやすいです。

 

 

(5)時間内に解く

(1)〜(4)までは、現実の世界に比べて易しい特徴でした。しかしこの時間内に解くというのは、難しい特徴です。

一般の仕事でも時間の制約はありますが、それよりもかなり厳しい設定になっています。

 

 

試験はこれらの特徴を持っているので、すばしこくて要領の良い人間が良い成績をとります。

この能力は一般的な能力と相関があるので、企業は有名な大学から人を取ろうとします。

 

しかし相関があると言うのは傾向があるというだけで、一致するわけではありません。

実際、「優秀な人間」と「受験秀才」は異なる部分も多いです。

 

つまりここから2つのことが言えます。

(1)試験を通り抜けるだけなら、あまり能力がなくてもできる。

勉強法が適切で意欲があれば、かなりの程度まで能力差を克服できます。

 

(2)入学試験は勉強の最終目標ではない。

社会に出て活躍する「優秀な人」になるためには、勉強し続けないといけません。

 

 

 

筆記試験の受け方

試験本番で実力を出し切るためにはいくつかポイントがあります。

 

まず試験場の物理的な条件に問題があれば、遠慮なく要求して良いです。

例えば、西日が当たる、暖房が効かない、照明が暗いなどです。

 

これらには試験実施側で対処する義務があります。

実際試験校は、学生が不当にチャンスを失わないよう、大変気を使っています。

 

出題側からしても、実力のある人をちゃんと評価したいので、問題を言ってもらえた方がありがたいのです。

学生だと立場が弱いように感じますが、遠慮なく言いましょう。

 

 

また論述問題では2つ注意することがあります。

(1)チェックポイントを見破る。

論述問題では、採点者間で採点に差が出ないように、あらかじめ明確な基準が設定されています。

Aについて書かれていれば10点、Bについて書いてあれば10点、論理的に正確であれば5点というような感じです。

採点者がどこを見ようとしているか、考えながら解きましょう。

 

(2)読みやすい字を書く。

採点者は大量の採点をします。

楽しい作業ではない上、間違ってはいけないと神経をすり減らします。

だから読みにくい答案があると心証を害します。

 

字によって採点が変わるのはよくありませんが、採点者も人間です。

きれいな字でなくても、心を込めて丁寧に書きましょう。

 

 

試験会場での時間配分も注意しましょう。

試験が始まれば、最初に問題全体をざっと見ます。

そしておおまかな時間配分の計画を立てて、易しい問題・自信のある問題から手をつけます。

 

一つの問題にこだわって完璧な解答を出そうとするのではなく、一応できたら他の問題に移りましょう。

時間が余れば戻ってきて、検算などをやります。

 

あちこち問題を食い散らかして良い、というわけではありません。

「二兎を追うものは一兎も得ず」です。

一つの問題に取りかかったら、一応の答えが出るまでは、やりぬきましょう。

 

 

 

面接試験の受け方

面接は普段する機会がないため、どうした良いか想像がつきにくいでしょう。

慣れていないので緊張すると思います。

 

そんな面接にもいくつか注意事項があります。

 

 

まず、答えがわからない場合には、ごまかそうとせずにはっきりと「わかりません」と言いましょう。

「申し訳ありません。知識不足でした。今後勉強します。」と言えば良いのです。

 

試験官にはメンツがあります。特に試験官が複数いる場合、ごまかそうとした学生を見逃すと、他の試験管から能力を疑われます。

 

 

また模範解答を述べましょう。

志望理由に対して、本心であっても「簡単そうだから」と言ってはいけません。

そこを選んだからには何かしら積極的な理由があるはずです。それを伝えましょう。

 

面接では模範解答を答える能力があるかどうかを、まずは見ています。

また模範解答をした学生を落とすには相当に理由が必要になります。

 

しかしあからさまな嘘はいけません。

 

 

友人と面接のシミュレーションをしてみましょう。

試験官の心理は、自分でその立場になると、よくわかります。

 

まずそこまで多様な質問は思いつきません。しかし回答の内容そのものより、答え方などに現れる人間像を見るのが目的なので、それで十分なのです。

 

また試験官が複数いると、試験官同士は互いの目を意識します。これによって、前で述べたように、ごまかしを追求せざるを得ないのです。

 

 

 

まとめ

・受験において、能力差は努力で克服できます。本当に「優秀な人間」になるために、入試が終わってからも勉強し続けましょう。


 

・筆記試験では、環境が悪ければ気兼ねなく言いましょう。

・論述問題は、チェックポイントを意識しましょう。丁寧な字を書いて、採点者の心証を悪くしないようにしましょう。

・問題は自信のある問題から解いて、一応できたら他の問題に移りましょう。

 

・面接試験ではわからなければ降参しましょう。ごまかしてはいけません。

・面接では模範回答を意識しましょう。

・友達と面接のシミュレーションをして試験官の心理を理解しましょう。

 

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「超」受験法

 

 

<参考文献>

野口悠紀雄,「超」勉強法,講談社,2015.

https://www.amazon.co.jp/dp/B015FM7K0U/ref=cm_sw_r_cp_tai_5m.CFbGM1RMAH